ドイツのパンと言えば黒くて硬くて酸っぱいイメージがあると思いますが、実際ドイツでは食パンみたいな真っ白なふかふかパンはあんまり食べないです。西ヨーロッパでも北に位置するドイツは、元来小麦が育ちにくい土地で、古くから小麦(ヴァイツェン=Weizen)よりもオーツ麦(はファ=Hafer)やライ麦(ロッゲン=Roggen)などをメインに栽培し、精度の低い精製にとどめたりして少ない収穫でも嵩が出るようにしていたため、黒パンが浸透している所以ですが、実はこの黒パンこそが栄養や健康面でもドイツ人を支えています!
その黒パンの原料として有名なのはライ麦ですが、特に健康意識の高い方やアスリートに人気なのが、Dinkel(ディンケル=スペルト小麦)を使ったパンですでが、こちら、ザイテンバッハ 野菜ハンバーグミックスでも使用しているのご紹介させていただきます!
1)古代小麦の一種、自然栽培ができてエコ!
ディンケルは、普通小麦の原種にあたるスペルト古代小麦です。強健な植物で、普通小麦が育ちにくい環境や、極端な天候異変及び土壌条件でも耐えてきました。9,000年以上前からヨーロッパで栽培されてたと言われています。
その穀粒の例外的ともいえる厚い皮殻は、汚染物質や昆虫から内部の穀粒を守り、化学肥料、除草剤、殺虫剤や農薬を殆ど用いることなく栽培することができます。
2)小麦アレルギーを発症しにくい
普通小麦は、育ちやすくするために、また、粘着力が強く加工品が作りやすくなるように、そして味を良くするためにと、度重なる品種改良(遺伝子操作も含む)が行なわれてきました。その過程で、「グリアジン」というたんぱく質が増えましたが、このグリアジンは血糖値を急激に上げ、食欲を刺激したり、腸内の細胞を破壊したりと、小麦アレルギーの原因の一つであり、グルテンフリー食事療法を生むきっかけにもなった物質です。
対してスペルト小麦は人工的な品種改良がほとんど行われておらず、小麦アレルギーやグルテン不耐症、セリアック病の症状も出にくいと言われています。
*グルテンフリーではありませんので、小麦アレルギーのある方は必ず食べる前に医師のアドバイスを受けてください
3)普通小麦より栄養価が高い
普通小麦は、製粉工程中に除去される表皮と胚芽に、最も多く栄養素が含まれていますが、スペルト小麦は、穀物の内部にある胚乳に栄養素が多く含まれているため、効率的に栄養を摂取できます。
鉄やマグネシウムなどのミネラルに加え、亜鉛や銅などの微量元素、ビタミンについてはB1・B2・B3・B6・Eなど。たんぱく質に関してはリジン以外の必須アミノ酸全てにおいて普通小麦よりも高い数値を示します。
4)低GIの炭水化物
スペルト小麦には食物繊維が豊富に含まれているため、他の小麦に比べてゆっくりと分解されるます。血糖値の急激な上昇を抑えることができるため、糖尿病患者や高血糖値の方、低インシュリンダイエットをしている方にも優しい、低GIな穀物だと言えます。
5)風味が良い
普通小麦に比べて薫り高く、しっかりとした味わいがあります。その用途は普通小麦と同様で、パン以外にもパスタなど、様々な小麦製品に用いられています。また、ディンケルの未成熟な種子を熟成させた ”Grünkern” (=グリーンスペルト古代小麦)」も風味がさらに際立つことで人気です。
ザイテンバッハ 野菜ハンバーグミックスで簡単にできるハンバーグですが、このディンケルの独特の風味やハーブを使った味付けにより、KIOSKのお客様には「この味自分じゃ無理!」「さすがプロの料理人!」とお褒めのお言葉をいただきます。「実はこれでできます」って種明かしするのがちょっと恥ずかしいくらいですw ぜひお試しになってみてください!